国家資格・民間資格をあわせて300以上の資格を取得!会社員から独立開業した林先生の「忙しい社会人のための勉強時間をつくる方法」をご紹介

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社会人として日々の業務を行いつつ、受験勉強をしなければならない皆さんにとって一番の悩みは「勉強時間の確保」です。新入社員で覚えることがたくさんあってなかなか試験勉強まで手が回らない、家では子どもたちの面倒をみるのが精一杯で、勉強に集中することができないなど、原因は様々です。

この記事では、国家資格・民間資格をあわせて300以上の資格を取得(2023年2月現在)し、会社員から独立開業。現在は社労士として、さらにこれまでの経験を活かし資格試験のスペシャリスト「資格ソムリエ」として活躍する林雄次さんに、忙しい社会人のための勉強時間のつくり方を伺いました。

林 雄次(はやし ゆうじ)

大学卒業後、大手IT企業でシステム開発に従事し、その間に社労士等多くの資格を取得した後に独立。現在は上場企業からベンチャーまで幅広い企業の顧問や、士業向けの「デジタル士業」オンラインサロン主宰、個人向けの資格・開業コンサル、記事執筆など幅広く活動中。著書「社労士事務所のDXマニュアル」(中央経済社)

はやし総合支援事務所 https://h-office.biz/
Twitter他各種SNS @yujihys

林雄次氏

ーーー会社員時代はIT企業に勤務し、ハードワークをされていたと伺いました。

林 現在の社労士事務所を開業する前は、14年間会社員として働いていました。プロジェクトを進めている時にはデスマーチもしょっちゅうありましたね。でも、「人生は勝者には楽しく敗者には悲惨な道だ」「言い訳をするな創意工夫しよう」「努力・執念・根性」という社訓の会社だったので、ハードワークは当然と考えていました。そんな会社員生活でしたが、自身のスキルアップのためと、現場のエンジニアを対象とした講習会を運営する業務を担当していたこともあり、しっかりと勉強時間を確保していました。

ーーー社会人になると、どうしても日中は仕事が忙しく、なかなか勉強に取り組むことができない方も多いと聞きます。多忙な中で勉強時間をつくるコツを教えてください。

林 まず、1日は24時間「しか」ないことを認識しましょう。円グラフにするとわかりやすいのですが、みなさんのスケジュールは睡眠・食事・仕事など、すでに予定でいっぱいになっているはずです。ここに勉強時間を2時間足して、一日を26時間に増やすのは絶対に無理ですよね?

資格取得のための勉強に限りませんが、「新しいことをスケジュールに追加するのはとても難しい」のです。すでに予約済みの24時間の中で、なにか新しいことをやろうと言われても無理、土台できないというのが当たり前なんです。

ーーー予約済みのスケジュールを削って勉強することになると思いますが、睡眠時間を削って勉強する方も多いようです。

林 私は睡眠時間を削ることはおすすめしていません。睡眠時間を削ることで体調を崩してしまったら、勉強ができなくなるばかりか日中の本業にも影響が出てしまいます。たとえ試験に合格しても、その後の活動が制限されてしまうかもしれません。試験合格とその後のキャリアアップが目標であれば、健康を最優先しましょう。

ーーー睡眠時間以外の時間を勉強にあてるとすると、どのような時間を削るのがよいのでしょうか。

林 「今、習慣にしていることをやめる」ことをオススメします。例えばテレビを見る時間や携帯やスマホでSNSを見る時間などは、ストレス解消や情報収集のために必要な時間なのかもしれません。しかし、惰性で習慣化していないでしょうか。

特にSNSなどは「もっと見たい!もっと見たい」と思わせる工夫が施されているので、一度見出すと止まらなくなってしまうという経験は誰しもお持ちだと思います。このような時間は削ってもよいはずです。

あとは、会社の同僚と一緒にランチをとる習慣がある方は、その時間を削ることを検討してみてください。

ーーー職場の同僚との貴重な社内コミュニケーションの時間を削るのはいささか気が引けてしまいます。

林 これから定年までずっと同僚とランチをとるな、ということではありません。あくまでも試験日までの「期間限定」と考えてください。試験日までの1年間、あるいは半年間だけ我慢するイメージです。

この方法で、おそらく1日あたり2~3時間は勉強時間を捻出できるのではないでしょうか。

ーーー最近だとSNSで試験勉強の情報交換をしている方も多いので、SNS断捨離はかなり大変そうですが。

林 SNSをなかなかやめられないという人は、言い方は悪いのですがSNSの中で表示される広告の養分になっている自分を想像してみるとよいかもしれません。

確かにSNSから情報や娯楽を無料で得ることはできます。しかし、自分がSNSを見たり広告をクリックしたりすることで、それ以上にSNS企業や広告主が儲かっているはずです。その時間を勉強に充てて資格を取得したほうが、断然人生は豊かになるはずです。

ーーーこれでまとまった時間を捻出できそうです。

林 通勤や移動時間などのすきま時間に勉強することもおすすめです。例えば、営業回りをしている方なら移動時間や取引先とのアポイント時刻までの待ち時間がありますよね。

ーーー確かに電車の中で参考書を開いて勉強している方を見かけたことがあります。

林 電車の中で本を開いて勉強しているようでは、まだまだ甘いですね。

ーーーえっ。十分スキマ時間を活用されていると思いますが…。

林 本当にスキマ時間を活用しているなら、電車に乗る前、つまりホームで電車を待っている時から勉強をしているはずです。

私は本をバラバラにして、自分が勉強したいところだけを持ち歩いて勉強しています。試験の参考書や問題集はとても分厚いですよね。参考書をカッターで数ミリくらいに薄く切り離せば、簡単に上着のポケットに入るくらいの厚さになります。

この薄く切ったテキストなら、ホームで電車を待っている間におもむろにポケットから取り出して勉強を始めることができます。本をカバンから取り出して開く時間を省略し、スキマ時間をさらに有効活用することができるテクニックです。

ーーー冒頭で伺った「言い訳をするな創意工夫しよう」という社訓を思い出しました。とはいえスキマ時間は勉強に集中できる環境ではない場合が多いです。ごく短時間テキストを読むだけで、知識は定着するのでしょうか?

林 読んだ内容をすべて理解しようとせず、頭の中に「入れる」イメージで勉強をしてみましょう。

勉強時間の長さや環境が整っていることは重要ではありません。例えば、一時間しっかり勉強したとしても、その内容を半年後まできっちり一言一句記憶することは不可能ですよね。

スキマ時間のような短時間でも、とにかく情報を頭の中に入れることで、その情報は頭の中にしばらくの間残ります。だんだんと情報は消えていきますが、スキマ時間を活用して繰り返し頭の中に情報を入れることで、次第に記憶として定着していくイメージです。

牛や馬は、一度胃に入れたものを口に戻してよく噛んでまた飲み込んで、また口に戻して…という「反すう」によって、草を消化しています。

脳は、使わない記憶を消去すると言われています。脳が「この情報使ってる!」と認識するようになるために、毎日少しずつでもいいので勉強して情報を「反すう」したほうが、記憶として定着しやすくなると思います。

ーーーあまり気負わず、まずは頭の中に情報を入れるイメージでよいのですね。

林 あとは、勉強する内容についてですが、私は、一つの科目に集中して勉強せず、割と細切れにして勉強をしています。例えばビル管理者試験であれば、私なら最初は7科目まんべんなく勉強するようにします。

感覚的な話になってしまうのですが、1科目ずつ勉強した場合、勉強し終わった科目を復習する時期は他の科目の勉強が終わった後になってしまいます。しかし、毎日すべての科目の内容を勉強すれば、それぞれの科目の進みは遅くなってしまいますが、脳が「この情報、毎日使ってるぞ」と認識してくれて、知識の定着に効果的なのではと考えています。

ーーー勉強に適した時間帯があれば教えてください。

林 間違いなく朝です。日中仕事をしていると、ルーティンワークの処理や予期せぬトラブル対応に追われ、夜は疲れてヘトヘトですよね。私も夜は燃えカスになっています。そんな燃えカス状態で勉強をしても、頭に内容が入らないんです。

さきほどの話とも関連しますが、朝に勉強をすることで勉強した内容が日中ずっと頭に残っている状態になります。そうすれば、トイレに行った時に朝勉強した内容をちょっと思い出してみるなど、効率よく情報の反すうを行うことができます。

ーーー会社員の場合、休日は比較的勉強の時間を長めに取ることができると思うのですが、林先生は休日に集中的に勉強をされていたのですか??

林 会社員時代から、私は平日も休日も同じペースで勉強をしています。試験日まで毎日淡々と勉強を継続できるかどうかが重要であって、当初予定していた学習スケジュールを週末に巻き返そうとすると、却って挫折してしまう可能性があります。

ぜひ、休日は仕事の疲れを癒やすリフレッシュタイムとして活用してください。

ーーー最後に、この記事をご覧になったみなさんに向けたメッセージがあればお願いします。

林 資格取得のための勉強は、学校の勉強とは異なります。勉強をするために机の前に座らなければいけないということはありませんし、まとまった時間を確保することも必要ありません。あくまでも、試験本番までに合格点に達するために必要な知識と、問題の解き方を身につけることが、最終的なゴールなのです。

そのゴールへたどり着くために、今回お話した

  • 惰性で続けている無駄な習慣をやめてみる。
  • 少しでもスキマ時間があったら、「情報を頭の中に入れる」イメージで勉強する

を、ぜひ実践してみてください。

ーーー本日は貴重なお話をいただき、ありがとうございました!

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