33歳で電験三種合格、50歳で電験一種も合格した山岡晋先生に合格までの「心構え」を聞く

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オーム社オンラインスクール「電験三種 過去問演習 理論」「電験三種 過去問演習 機械」で講師を務める山岡晋先生。コロナ禍をきっかけにYouTubeで情報発信を始めるなど、精力的に活動されている山岡先生のご経歴と、電験三種やその他の資格を取得するにあたっての勉強法をお伺いしました。

山岡晋先生プロフィール

大阪府出身。2019年、第一種電気主任技術者試験に合格。他にもエネルギー管理士、第二種電気工事士、冷凍機械責任者、消防設備士などの資格を取得。高層オフィスビルの電気主任技術者を歴任後、現在は環境プラントの電気主任技術者として勤務。その傍ら電験関連の執筆、講師として活動中。

最初はどんなきっかけで何の資格を取られましたか

色々あって大学を中退し、1~2年間くらいフリーターとして飲食店のシフトに入ったり、日雇い的な仕事をしたりしました。

そんな中で、たまたま電気工事会社でアルバイトしたことがきっかけで、正社員として登用されました。

エアコンの取り付けやビルの配線などが主な業務でしたが、業務の合間に1年間、毎日1時間くらいずつこつこつ勉強し、27歳の時に第二種電気工事士資格を取得しました。

電験三種を受験しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

30歳くらいの時に、電気工事会社の仕事が不景気の影響で減ってしまい、月の半分を自宅で待機して過ごすようになったことです。将来は電気工事で独立しようと考えていたのですが、収入も減ってしまい非常に困りました。そんな時、知人から「こんな資格があるよ」と紹介された資格が、電験三種でした。幸いと言いますか、勉強する時間はたくさんありましたので笑、この機会を活かそうと決心して電験三種の勉強を始めました。

当時はどのように勉強されたのでしょうか?

仕事が無い日は、朝から晩まで図書館で勉強していました。勉強は習慣化していたので、あまりつらくは無かったですね。私は細かく予定を決めるのが苦手なので、1日あたりの学習進捗などは特に設定せず、調子が良い時は予定より勉強をすすめたり、あまり良くない時は適当に切り上げたりしていました。

あとは、あまり根を詰めすぎても良くないと思い、2、3週間に1回は無になって何もしない「リフレッシュデー」を設けていました。

使用したテキスト・問題集などがあれば教えてください。

私は主に過去問題集を使って勉強をしました。参考書は辞書代わりに使っていましたね。とにかく問題が解けるようになるまで繰り返しチャレンジすることを心がけていました。

第二種電気工事士受験の時は1冊の参考書を使って繰り返し勉強したのですが、電験三種の時は1冊では物足りなかったので、様々な参考書を使って勉強しました。

私が電験三種試験を受験した当時(2002年頃)を振り返ると、あまり電験三種の参考書が無く、書店に行っても小さなコーナーがあるだけでした。仕方がないので、コーナーに並んでいる本を全部まとめ買いした記憶があります。

また、当時は月刊誌「新電気」も定期購読していたのですが、「新電気」には本当に助けられました。ライセンス関連の連載企画には毎月新しい問題が収録されているので問題集としても使えますし、通常の参考書には掲載されていないカラー写真も豊富に掲載されています。さらに、実務に関する記事を読むことで、試験合格後、現場で働くイメージを具体化することができました。

「新電気」の宣伝もいただき、ありがとうございます!試験合格まで、どれくらいかかったのでしょうか?

自分の学力に自信が無かったので、模擬試験は毎年受けていたのですが、本試験は2年間受けませんでした。3年目に初めて受験した時は、科目合格できれば御の字だと思っていましたが、4科目すべて合格することができました。

電験三種取得後、キャリアに変化はあったのでしょうか?

試験合格後に、ビル管理会社に転職しました。電気に関する実務経験はすでにあったのですが、ビル管理は未経験だったので、キャリアアップというよりは実務を学ぶ機会をいただいたと思っています。

その後も様々な資格を取得したとお伺いしました。

資格手当がつく、というのも理由なのですが、実務に役立つ資格を取得したいと思い、33歳の時に電験三種を取得した後、消防設備士、冷凍機械責任者、エネルギー管理士(電気)、ビル管理者資格を取得しました。その後はさらなる高みを目指し、電験二種は46歳(平成27年)の時に合格、電験一種は50歳(令和元年)の時に合格しました。

電験二種の受験勉強の時は、これまでの勉強法に加え、職場の自習室で動画コンテンツを視聴したりしました。動画だと、問題の解き方を順を追って丁寧に解説してくれるので、苦手な科目や単元の学習に非常に適していますね

当時は勉強を一緒にする仲間はいたのでしょうか?

電験二種の時は、学習のモチベーションを保つために電気技術者交流会が毎月開催している講習会に参加していました。合格まで4年かかりましたが、同じ志を持つ仲間と一緒に勉強できたことは、今振り返っても恵まれた環境だったなと思います。

電験三種を取得するメリットはなんでしょうか?

私の場合は、キャリアアップです。電験三種資格を持っていたお陰で、転職活動の際は複数の内定先の中から給与面だけでなく、勤務地・福利厚生などを総合的に検討し、就職先を決めることができました。

最後に、受講者のみなさんへのメッセージ・アドバイスをお願いします。

電験三種の受験勉強は、「長距離マラソン」です。他人と比較しても仕方がないので、まずは試験日まで完走することを目指しましょう。よく社会人のみなさんから、「働きながらだと、学習時間が足りないのではないかと不安になる」というご相談を受けるのですが、それはもう「人それぞれ」だと思います。気にせず、前に進んで行きましょう。

そして、電験三種資格取得後に転職を考えている皆さんの中には、実務経験の有無を気にする方もいるかもしれません。しかし、未経験でも求人は必ずあります。条件はあまり良くないかもしれませんが、キャリアチェンジの機会と捉えて、実務を覚えていただくことでキャリアアップできるはずです。資格を取り、さらに実務を経験すれば定年後も働くことができますし、自営、雇用問わず高齢者の求人もたくさんあります。このことから、電験三種は「電気屋の年金」という言葉もあるくらいです。

私自身は、これまでの受験勉強で学んだことを「オーム社オンラインスクール」の講義でアウトプットし、みなさんに還元ができればいいなと思っています。コロナが収束したら、合宿形式の講習会などを企画しても楽しいかもしれませんね。

それでは、一緒に合格を目指してがんばりましょう!

本日はありがとうございました。

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